あしどめ〜

1月17日にブカツの試合のインソツがありまして、その日は現地集合。
例によって車の運転がダメダメなワタクシは列車でアサヒカワに向かいました。

試合の結果はアレだったんで多くは語りませんが、終わったあとしばらく帰りの列車がなくて19時台の最終の特急まで待たなければなるまい、と思ってたところ、主顧問が親切にも駅まで車で送ってくれました。

これはもしかして1本早い鈍行で帰れるか……とも思ったのですが、券売機の前までたどりついたところで、その鈍行の発車1分前だったので、これは走っても間に合うまいと思い、当初の予定通り最終の特急で帰ることにして、そのへんの店で夕食をとりました。

その鈍行こそが、その日のうちに帰宅できる最後のチャンスだったとも知らず。

以下閑話。
夕食後、うっかり酒屋に寄ったら案の定誘惑に負けて買ってしまった酒瓶2本をぶらさげて、駅前の横断歩道を渡っていましたら、ツルツルの路面で足をすべらせました。
通常でしたら膝をつくか、じゃっかんみっともないけどちょっと尻餅をつくかていどで済むはずだったのですが、
ぶらさげていた紹興酒の瓶が地面にぶつかりそうになるのを反射的に持ち上げて腹の上に乗せたため、派手に仰向けにひっくり返って背中で着地してしまいました。
いやもう幾狭センセイ、死んでも酒瓶を割りませんでした、の巻。
あ、でも首をもたげて後頭部も地面で打たないようにかばったので、大きな怪我はありません。

やれやれ、さて起きようか、と思ったところに、
同じタイミングで横断歩道を渡っていた中国人観光客の皆様が駆け寄ってきて

「大丈夫ですか?! 大丈夫ですか?!」

と、助け起こしてくれようとします。
す、すみません……それはちょっと、こっ恥ずかしいっす……。

「いや、大丈夫です!! 大丈夫です!!」

と、なんとか自力で立ち上がりましたです。

善意で助けてくれようとしたのに申し訳ないんですが、ちょっと文化の違いを痛感いたしました。
外国の方がよく、日本人は困ってる人を助けようとしない、冷たい、みたいなことをおっしゃるのを耳にしますが、
日本人は、自分があまり大仰に人から助けられたらちょっときまりがわるい、っていう気持ちがあるんで、
自力でなんとかなりそうなていどの困り具合だったら見ないふりをするんだと思うのです……。

とはいえ、もうちょっとちゃんとお礼言っとけばよかったです。反省。

閑話休題

転倒の衝撃もさめやらぬまま、アサヒカワ駅の改札まで行きましたところ、
これから乗る予定の特急のホームが、電光掲示板にもうとっくに表示されてもいいはずなのに見当たりません。
近くに急な運行状況の変更があれば知らせる掲示板もありましたが、そちらにも何も貼られていません。
どうしたのだろうかと訝しんでいたところ、放送が入りました。

「××時△△分発、□□行き特急○○は、始発駅のサッポロが雪害のため、まだサッポロ駅を発車しておりません。
すくなくとも1時間半以上の遅れが見込まれます。
引き続き状況がわかり次第、放送でお知らせいたします。」

…………。

いや、この日、ほっかいど内が悪天候のため列車の運行に注意、ってのは知ってたんですが、
地元もアサヒカワもたいして天候悪くなかったんで油断してました。
まさか、始発駅の悪天候で足止めくってるために、列車がここまでたどりつけないという状況になるとは……。

そして、券売機からホームまで走るのを惜しんだばかりに帰宅が大幅に遅れるとは……。
(いやたぶんあのときは走っても間に合わなかったとは思うのですが……。)

この翌日、マンドリン合奏団Sound-Holeの練習がサッポロでありまして、それに参加する予定でした。
帰宅できなければ、家に置いてある楽器を持ってサッポロまで行くことはできません。

たのむから運休とかカンベンしてくれ〜、と思いながら待合室で続報を待っていましたら、
合奏仲間のasakingがSound-HoleのBBSとメールの両方を使って、

悪天候だけど遠距離組は明日の練習は大丈夫? 来られそう?」

という連絡をくれました。
そこで、

「アサヒカワで足止めをくっていて、もし特急○○がこのまま運休にならなったら行けない、こんなことならマンドラを持ってきておけば良かった。」

ということを返信いたしましたところ、いけやんが

「自分のマンドラを持っていきますか?」

と提案してくれました。
いけやんは、マンドリンの他にマンドラも持っているのです。
楽器2台持ってきてもらうことになり、とても大変なことになってしまうわけですが、背に腹は変えらないのでお言葉に甘えることにしました。

指定席券を払い戻して、急遽部屋をとった行きつけのホテルに向かいます。

そして、この日は最寄り駅に停めてある車で自宅まで運転していかないことになったので、さっそく飲みに出たのでした。

行きつけのお店ではちょうど、某「ほっかいどでウイスキー作り始めた人の妻がヒロインの朝ドラ」に便乗したと思しき国産ウイスキーフェア開催中で、3種類の原酒を試飲できるメニューなんかもありまして、たいへんすてきなひとときを過ごせたのでした( ^^)/🍻

その後、特急○○は5時間遅れで運行したそうですが、もし待ってたら帰宅するころには日付が変わってたはずでしたので、無理に帰って翌朝のサッポロ行きに乗り遅れる可能性を考えたら結果オーライでした。

翌朝、いけやんになんとか連絡をとってアサヒカワ駅で楽器を受け取れれば……と電話やメールを試みたのですが、残念ながらどちらもつながらず。
いけやんが乗りそうな列車の見当をつけて駅のホームで探したりもしたんですが、これも残念ながら見つからず。
後で聞いたら、いけやんはこの日、特急でなくて高速バスでサッポロに向かったとのことでした。
結局アサヒカワからサッポロまで、いけやんにまるまる2台の楽器を運ばせることになってしまいました。

しかし、2月11日の四重奏演奏会を目前に控え、この日の合奏練習に出ることができたのは、ほんとに良かったです。

楽器を貸してくれたいけやん、連絡をくれたasaking、心配してくれたぴよに感謝です。