Sound-Hole、旭川にて 地域ふれあいコンサートに出演す
本題に入る前にひとつご報告。
道東マンドリンフェスティバルでお客様に書いていただいたアンケートの、コメント部分を事務局の方がまとめてくださりました。
全員分のコメントを入力する作業は骨が折れたと思います。ありがとうございました。
第2部のものすごい人数での大合奏は迫力があり、
「いや〜大勢での演奏、イイですね〜!」
という感想が大勢を占めていましたが、
「1部の小編成のアンサンブルも、2部の大規模なオーケストラも、それぞれの良さがありました。」
と書いてくださった方々もけっこういらっしゃりまして、嬉しかったです。
そんな中、
「Sound-Holeは4人の編成なのに、大人数より迫力があった。」
と書いてくださったお客様、たいへんありがとうございます。
メンバーの誰かのお知り合いの方でしょうか。
とても励みになります。
また、
「ポピュラーな選曲が多くて良かった。」
という意見が圧倒的多数を占め、唯一の例外である我々はじゃっかんうつむきがちになりましたが、
そんな中、
「Sound-Holeの選曲がとてもステキ。いけこさんの作られた『8月の素肌』に感動しました。」
と書いてくださったお客様、たいへんありがとうございます。
確認のため見直したら、↑の方と同一人物でいらっしゃいました。
とても励みになります。
いけやんにつきましては、本人の作った曲とともに舞台衣装のドレス(※これも本人制作)をお褒めくださった方もいらっしゃいました。
こんなふうに、数あるアンケートの中から名指しでSound-Holeの感想を書いてくださっているものに出会うたび、一喜一喜しておりましたが、
そんな中、もっともインパクトのある御指名感想が次です。
「Sound-Holeのセロさんが一番格好良かったです。」
わははははははははは!
ぴよさんは、「演奏中は」ほんと格好良いんです!!
ありがとうございます!
とてもとても励みになります!!
→「演奏中以外の」ぴよさんの活躍は、こちらになります。暇なとき読んでいただけると嬉しいです。
さて本題。
9月6日(土)、旭川にあります神楽公民館 木楽輪(きらりん)で、「地域ふれあいコンサート〜地域演奏家のみなさんによるステージ〜」が開催されました。
→主催者様…音ねっと旭川FaceBook
※お知らせ記事 Sound-Holeのblogのお知らせ記事 いけやんのblogのお知らせ記事
帯広での道東マンドリンフェスティバルのちょうど1週間後で、1団体あたりの演奏時間もちょうど同じ「10分程度」でしたので、このコンサートのお話をうかがったとき、
「道東マンドリンフェスと同じ曲を演奏するならできる!」
と、はりきって申込みました。
受け付けていただいた後、主催者様から、もう1曲弾きませんかという打診がきました。
1団体あたりの演奏時間がすこし長くなったとのことでした。
そこで、帯広で弾く
ダウランド作曲「Can she excuse」
いけやん作曲「8月の素肌」
に加え、楽器紹介を兼ねて
イングランド民謡「グリーンスリーブス」
も弾くことにしました。
当日、会場に集合してプログラムを受け取ったところ、我々の演奏時間は
25分
に設定されていました。
さて、ここで話を演奏会前日に戻します。
冗長で申し訳ありませんが、このblogの特徴は冗長です。
重ね重ね申し訳ありません。(←反省の色無し。)
旭川までは日帰りできるとはいえ、けっこう遠いので、できたら演奏会の前日から泊まりたいと思っておりました。
しかし、前日の夕方に某キョーショクインクミアイの支会キョーイクケンキューカイというものがご町内で行われ、
なんということぞ、ウチの職場のレポート発表はワタクシがやることになっておりました。
しかししかし、演奏会とお泊りに必要な道具を全部車に積んでってキョーイクケンキューカイの終了と同時に会場を出たら、なんとか旭川行きの終列車に間に合うかもしれないと目論んでもおりました。
そこにきて、この前週の帯広での演奏会後、出勤したら待ち構えていた第2のビッグウエイブの最後の余波が、この日やってくることになってしまいました。
キョーイクケンキューカイの終了と同時に職場に戻って、前週末に起こった突発的な仕事の後始末をしなければなりません。
前泊は不可能となりました。
ハライセにすごいイイカゲンなレポートを作成しましたところ、バチが当たってワタクシの出番までに来賓の方々のご挨拶やら他の発表者の方々のレポートやらがけっこう長引きまして、
ワタクシの発表が回ってきた時刻が、職場で人と会う約束をした時間の15分前でした。
発表時間は質疑応答込み10分。
「スミマセン、15分後に職場に戻って××××をしなければならないので、巻かせていただきます。」
とのことわり口上とともに発表を開始し、
ただでさえイイカゲンなレポートをさらにかいつまんで3分で発表し、
皆様が空気を読んで質疑を見合わせてくださったことにお礼を述べて発表を終了いたしました。
寛大な同町同業者の皆様に感謝。
会う約束の5分前に職場にすべりこみ、
約束の人を待つこと1時間。
お会いしてお話2時間。
仕事終了後、関係の同僚と隣町に繰り出し(お察しください)、痛飲。
演奏会当日未明、帰宅。
3時間の睡眠の後、楽器をかついで鈍行列車に乗車。隣町の駅で乗り換えて旭川へ。
なんとか集合時刻の11時に会場到着。
主催者様から出演者各位宛に、パンのたくさん入った紙袋をいただいたときは、ありがたくて涙が出るかと思いました。
ワタクシとしては、ここで演奏会報告が終わってもいいくらいな気分になっちゃってますが、ぴよに怒られそうなので続けます。
いただいたパンを食した後(なまらうまかったです!)、例によって楽屋で弾きまくりました。
自分たちのリハーサルの番になり、2階の楽屋から会場内の階段上のロフトのようなスペースを通ってステージに行きました。
この、「会場内のロフトから階段を下りていく」というアプローチがツボにハマったらしく、ぴよさんがはしゃいでおります。
主催者様と出番の相談になったところで、ぴよさんが
「自分たちの出番がきたら、階段を下りて登場したい!」
と主張。
「いやあのね、ぴよさん。階段は客席の後ろ側だから。我々が階段を降りるところはお客様からは見えないよ。」
「そーなの?」
「んもう〜、ぴよさんったら。結婚式の演出じゃないんだから。」
「あはは〜♪」
という浮かれ気味の会話にかき消されて、ワタクシの
「あの……ワタクシ膝痛やってまして……階段下りるのがいちばん痛いんで……前のグループの出番前には階段を下りきって待機しておきたいと……おーい……聞こえてますか……」
という声は誰の耳にも届きません……
もちろん、耳に届かないからといってワタクシがそのまま済ませるわけはなく、ぴよの耳元まで行って再度でかい声で主張しましたので、「出番がきたら階段下りる」演出は却下となりました。
リハーサルの後、例によって楽屋で弾きまくりました。
しかし、いつもより楽屋での待機時間が短かったためか、疲労が出る前に演奏時刻がやってきました。
おおっ! もしかして、ウォーミングアップが済んだ後・練習しすぎて疲れきる前の、ピークの状態で本番ですか?!
という、我々にしては珍しい状態に、地味な期待がかかります。
最初の団体「アモローサ」様の演奏をロフト上で聴き、
階段を下りて次の団体「フルール」様の演奏を待機場所で聴き、
3番目が我々「Sound-Hole」の出番です。
1曲目は楽器紹介を兼ねて「グリーンスリーブス」。
まず、いけやんがマンドリンの説明をしたら、asakingがマンドリンで最初のフレーズを弾きます。
次に、いけやんがマンドラの説明をしたら、ワタクシがマンドラで次のフレーズを弾きます。
更に、いけやんがマンドセロの説明をしたら、ぴよがマンドセロでその次のフレーズを弾きます。
続けて、いけやんのマンドリンも加わって4台で曲の最後まで弾きます。
こんなふうにして、10分の持ち曲で25分の持ち時間をもたせる、いけやんの大冒険がはじまりました。
いつものように第2の人格「ハイパーいけやん」が発動し、
「お〜、憑依はじまった〜」と、他人事のように見守る他3名。
「マニアックな選曲ですが」とエクスキューズして、最初の曲「Can she excuse」の紹介です。
今回のフリップは、この曲の作曲者、ジョン・ダウランドの(ものとして一般に流布している)肖像をプリントアウトしたうえ、ごていねいにラミネートして作成したようです。
更に、この曲が載っているダウランドのリュート歌曲集の表紙絵もラミネートして提示。
余談ですが、このとき同僚のコーディネータ嬢がこの演奏会を聴きに来てくださってまして、彼女はラミネートされたこれらの教材を見て「同業者だww」と思ったそうです。
この会場の音響は素晴らしく、ピッキングの響きを楽しんで演奏することができました。
いけやん作曲「8月の素肌」も、作曲者自らの解説つきです。
はじまりのノック・ザ・ボディもイイ感じに響き、これも楽しんで演奏することができました。
これで用意した曲は全て引き終えましたが、先の2団体同様、ここで予定どお……げほげほ……アンコールがかかりました。
アンコールしてくださったお客様、ありがとうございます。
礼奏の準備はしておりませんでしたので、曲紹介のときに弾いた「グリーンスリーブス」を再度、今度は通して弾かせていただきました。
なんとか最後まで大過なく終われるか、と思った矢先、ワタクシが大失態をやらかしました。
スコアを見て弾いていたのですが、ト音譜で書かれたマンドラのパートを弾いていたはずが、途中で一段ずれて隣の段のマンドセロのパートを弾いてしまったのです。
マンドセロパートはへ音譜で書かれています。
合奏の際、へ音譜をト音読みして弾くとどうなるかというと……ご想像におまかせいたします…………orz
武満徹からもジョン・ケージからも生まれ得なかったのではないかと思われる斬新な即興アレンジに戦慄いたしました次第です。(武満徹もジョン・ケージも斬新だけど美しいですから……)
あわてて元のパートに戻りましたが、後はへろへろでござった……orz
しかし、この衝撃は実は上げ底で、真のどん底はその後にありました。
楽屋に戻って、自らのこの大失態を仲間に報告し、詫びたところ、
「え〜、そうだったの? 気付かなかった〜。」
気付かなかった…………
なかった…………
った…………
っ…………(エコー)
すんません、次からは間違ったら仲間にくらいは気づいてもらえるように、精進いたします…………
あまりの衝撃に、最後の団体・アンサンブルルート様の演奏は聴けませんでした。
残念なり……。
録音あるかなぁ……
そして、youtubeのいけやんのチャンネルにUPされた、「8月の素肌」