例によって例のごとく(前編)

日本マンドリン連盟北海道支部主催「第41回マンドリン四重奏演奏会」に出てきました。

2012年2月11日(土)13:00開演、場所は北海道鍼灸専門学校かでるホールです。

当日出発だと、始発の特急でもサッポロ着が12時過ぎになってしまうので、前日のうちに出発しなければならないのに、前日の夕方からクミアイの会議が入り……と、なにやらデジャヴな日程でした。

幸い昨年と違って、この日はスキーの引率ではなかったので大丈夫だろうと思っていたのですが、
セートシドー系の飛び入りのナンタラカンタラが入って、会議に大幅に遅刻しました。

予定通り会議は長引き、隣席のジムカンが気を使って「列車の時刻は大丈夫ですか?」と小声で聞いてくださったのですが、遅刻した会議を途中で抜けるというのは相当イヅイものです。
結局最後まで出てしまいました。

その日、サッポロまで行ける最終の特急に乗れませんでしたので、最終の鈍行を乗り継いでアサヒカワまで出て、その日はそこで泊まることにしました。
アサヒカワからならサッポロ行の特急スーパーカムイが頻繁に出ていますし、時間も1時間20分ですので、午前中のリハーサルに間に合います。
結果的に、この選択でオッケーでした。
この日は大雪のため、イワミザワあたりで列車が不通になっていなのです。
もし土地鑑のないイワミザワとかタキカワとかそのへんで降ろされてたら、泊まるところも見つけられなかったかもしれません。

それはそれとして、会議終了後、夕食をとる間もなくバタバタと荷物をまとめて(←準備悪い)鈍行に飛び乗り、アサヒカワについたのが0時近くでした。
宿に着いてとりあえず風呂に入ったら、メシを食う店はとっくに閉まってます。
酒を飲む店で、つまみ程度のものを胃におさめ、列車で読みかけていた陳舜臣の『実録アヘン戦争』を読みながら(やめられないとまらない〜♪)アードベックとボウモアを続けてストレートでやっていたら、バーテンさんに
「アイラモルトがお好きですか? 実は、メニューに載っていないんですが、面白いものがあるんです。」
と声をかけられました。
ぜひ、といただきましたところ、これが銘柄はっきり覚えてないんですが、たぶんラフロイグの、カスクでした。
アルコール度数が57%くらいだったのは覚えています。

んまかったぁぁ〜〜〜♪

当然といえば当然、翌朝寝坊して朝食をとる間もなくバタバタと荷物をまとめて(←準備悪い)朝8時のスーパーカムイになんとか駆け込みました。

空きっ腹抱えてサッポロ駅に降り立つと、同じ列車で来ていたいけやんと無事に出会うことができ、彼女のおすすめのパン屋さんで朝食と昼食を購入しました。

会場に到着したら、まず朝食です。
いけやんは、朝食とった時間が早すぎた、というワタクシとは真逆の理由でおなかがすいてましたんで、二人で休憩部屋に行ってパンをかじりました。

その後、音出ししていい部屋で練習していると、例年は真っ先に来て練習してるはずのぴよが、我々より後にきました。珍しいことです。一瞬心配してたのですが、どうにかリハーサル前には、今回出演のSound-Holeメンバー3名が集まることができました。

同じ練習部屋で、他の団体さんたちも練習しています。
その中で、ト○ワ・クプルスのギター弾きさんが、楽譜を持っていけやんのところに来ました。
この日、ト○ワ・クプルスさんは、いけやんの作曲した「お気楽アイスクリーム」を弾いてくださることになってまして、曲について作曲者に意見聞きに来たんでした。
とても研究熱心です。
本番の2時間前なのがアレですが。

個人的に毎年楽しみにしている札幌マ○ドリン倶楽部低音研究室の方々が、個人的になまら好きな「ダッタン人の踊り」の練習をしていました。なまらの2乗たのしみです。
「ダッタン人、期待してます」と声をかけたら
「や〜、プレッシャーかけないでくれ〜」と苦笑いなさってました。

リハーサルも無事に済み、練習室ですこし合奏したあと、いけやんとワタクシは休憩部屋で昼食をとりました。朝のパンです。
ぴよは、あまりおなかすいてないし、練習したい、といって練習部屋に残りました。これはぴよらしい。
しかし、「あまりおなかすいてない」が気のせいだったことが、後で発覚することになります。

さて本番、

Sound-Holeの出番は、4番目です。

1曲目は、バルベラ作曲「Sonata a Duo Mandolini e Basso」(通称「ベルばら」)です。
いけやん1stマンドリン、ぴよ2ndマンドリン、幾狭マンドセロ、の三重奏。


2曲目は、いけやん作曲「雨やどり」です。
いけやマンドリン、ぴよマンドラ、幾狭マンドセロの三重奏。


※曲は練習時録音をいけやんがUPしたもの(YOUYUBE いけやんのチャンネルより)をお借りしました。
いけやん、使用許可ありがとうございます。


明るく元気のいい「ベルばら(通称)」を最初に、しっとり系の「雨やどり」を後に持ってきたのは正解でした。
勢いよく弾き始めることができました。

ベルばらの最終、3楽章目を弾き始めて、「なんとか大過なく最後までいけそうだ」と思っていたら、
客席前方のドアが開いて、ひとりのお客さんが会場内に入ってきました。
お客さんは、そのまま客席の最前列、われわれの目の前の席に、組んだヒザの上に肘をついて、身を乗り出すようにして腰かけました。

繰り返しになるようで申し訳ないのですが、演奏の真っ最中です。

ワタクシは、たいへん動揺して、一瞬♪を見失いました。
その直後、いけやんのメロディが、まるまる1フレーズ消失しました。

顔面蒼白、額にスダレ線がかかり、鼻からエクトプラズムを放出した状態で1曲目の演奏が終わります。

気を取り直して、2曲目。

雨だれの音を聞きながら、軒下で偶然出会った2人……

のはずが、

雨だれの音を聞きながら、生まれてきてごめんなさい……

になってしまったとしても、誰が責められましょう。


っていうか、責めていいですか。



どうにか自分たちの出番が終わり、ひみつのぬけみちを通って客席へ。
我々の次が、ト○ワ・クプルスさんの出番です。
いけやんの曲を聴くのです。