例によって例のごとく(後編)

お気楽アイスクリーム」は、おそとでアイスクリーム♪ といった雰囲気の楽しげな曲です。
いけやんの曲は、何曲か日本マンドリン連盟の会誌にスコアが載ったので、今までにも他団体に弾いてもらう機会があったのですが、その中で一番よく弾かれているのが「お気楽アイスクリーム」です。(この記事を書いている日の前日である2月18日にも、兵庫県で行われたコンサートで、シルフィーズさんという団体が、この曲を演奏してくださっています。)
個人的には、「青の時」とか「neutral」の方が曲自体のデキはイイのではないかと思うのですが、そこは曲名のとっつきやすさなのかなぁ、と思います。ぱっと見て「neutral」って曲と「お気楽アイスクリーム」って曲があったら、まず弾いてみようと思うのは「お気楽〜」の方だと思います。それで弾いてみたら可愛い曲だし、やってみよう、ってことになるんじゃないかと。

今回のマンドリン四重奏演奏会で「お気楽アイスクリーム」を弾いてくださるのは、ベテランで(すくなくともサッポロローカルでは)実力派のアンサンブル、ト○ワ・クプルスさんです。
ややこしいフレーズも軽々と弾かれます。すごくうまいです。
とても素敵な演奏でした。
また、仲間の作った曲が他団体で演奏されるのを聴くのははじめてだったのですが、予想以上に感動しました。

ビジュアル的には、1stマンドリンの方が首を左右に振ってリズムをとっていたのが、非常に可愛らしくて印象的でした。
端的に言うと、
「オッサン萌え〜〜〜〜〜〜〜!」
という感じです。(スミマセン)

ト○ワさんの演奏で1ステージは終わり、5分の休憩の間に我々は楽器の片付けに入りました。
しかし、着替えたり荷物をまとめたりと、楽屋で意外と時間を食った結果、

というか、いけやんのチュールのスカート(白いスカートの上に重ねる cf:コチラの写真)を、ぴよが戯れに穿いてみたのを、幾狭が戯れに撮ってみたりした結果、

証拠写真



客席の入り口に駆け付けたときには2ステージの最初の演奏、高校生たちによるアマディの「ホタルの踊り」(←ものすごく好きな曲)が既に終わり、次の札幌マンド○ン倶楽部低音研究室によるボロディンの「ダッタン人の踊り」(←めちゃめちゃ好きな曲)の演奏が始まってしまっていました。

本来なら演奏が終わるのを待って客席に入るべきなんですが、そして普段ならそうしているのですが、
他の客席入り口では二重になっている扉が、この日入った2階席の入り口ではなぜか二重になっておらず(片方が開きっぱなしになっていたのだろうか?)、扉と扉の間で待機するつもりが思い切り曲の最中に入ることになってしまいました。
2階の一番奥の席なので、演奏者の目には入らなかったとは思いますが、その近辺の席のお客さんにはご迷惑をおかけしたしました。スミマセン。


このとき、ぴよのおなかが空腹で派手に鳴っていたという話でした。
どれくらい派手かというと、本人だけでなく隣の席にすわったいけやんの耳にまではっきりと聞こえるくらいだったそうです。
後ろの席のワタクシにまでは聞こえなかったので、周囲のお客様には迷惑をかけずに済んだのではないかと思います。


マンドセロ二重奏版「ダッタン人の踊り」は、演奏している低音研究室の方の編曲でした。
本来は大編成の曲を二重奏でやるわけなので、冒頭の非常にポピュラーな美しいフレーズのところだけアレンジしてやるのかなぁ、と思っていたら、最後までやってくれました!
うろ覚えですが、この曲の冒頭から出てくるメロディは、汗(ハン)の美しい女奴隷たちが遠い故郷と自由を恋うる切ない歌で、中間から入ってくる激しい部分は、ポロヴェツ人(※ダッタン人は誤訳。でも語感がかっこいいから曲名としては「ダッタン人の踊り」の方が好きだ。)たちが偉大なハンを讃える勇壮な合唱です。
それぞれに味わいのある二つの違ったパートが交錯しながらクライマックスに突入し、ラストで派手に弾けるところがこの曲の魅力ですので、最後まで弾いてもらえたのが非常に嬉しかったです。
後半の「楽器2台でよくここまで!」というあたりは生で聴けたのですが、冒頭を聞きのがしてしまったのが残念。
演奏会CDの届くのが楽しみです。

低音のマンドセロ二台による二重奏の直後に、高音のマンドリン二台による二重奏をもってきたプログラムは、意図的なものなんでしょうか。
すごいギャップで面白かったです。

あるで○て(←グループ名)のお二人は、「これぞマンドリン!」という感じの繊細で美しい演奏を披露してくれました。
特に、吉田剛士の「マンドリン0.024ppm」は、あるで○てらしさが出ていて素敵でした。

次のエスペラ○サも、この演奏会の常連です。
やはり繊細な、ギター二重奏を披露してくれました。
我々より少し上の年代の女性グループで、その年代と「クラシックの演奏」にふさわしい、上品で格調高い服装でお洒落にキメてくれるのも、毎回の楽しみの一つです。

2ステージのラストの、DUO・SH○DA(←あまり伏字になってない)さんは、ご夫婦での出演です。
演奏もさることながら、お二人とも容姿端麗で、目が釘付けです。って、どこ見てんじゃワタクシ。
今回のジブリメドレーは、ダンナさんの編曲でした。
ト○ワ・クプルスさんもそうだけど、こういうふうにずっと夫婦で合奏を続けられるんなら、結婚というものにもそれなりに楽しい側面もあるんだろうな、と思います。

今回は、高校生のグループが4つ出演し、いずれもアマディの曲を演奏しました。
3ステージの「ベルガモ」「アンダルシアの唄」は、いずれもはじめて聴く曲でしたが、素敵な演奏でした。

出番の関係で聴けなかった1ステージの「プレクトラム讃歌」と2ステージの「蛍の踊り」は、いずれもお気に入りの曲であることもあり、CDで聴くのがとても楽しみです。

高校生の演奏は、若い感性と毎日でも練習ができるブカツという環境もあってか、以前から上手だとは思っていたのですが、年々レベルが上がっているように感じます。人数も充実しています。
そして、今回のアマディ尽くしの選曲。

これは、先輩たちのかっこいい演奏を聴いて「自分も弾きたい」と入部する人が増え、さらにレベルが上がるとさらに「自分も弾いてみたい」入部希望者が増えて、またレベルが上がる、という良いサイクルにあるということではないかと思います。
また、ポピュラー音楽や有名なクラシックなど、メジャーなお気に入りの曲をのアレンジをマンドリンで弾くことが入り口だった人も、続けているうちに最初からマンドリンのために作曲されたものの良さを知っていったのではないかとも思います。アレンジものを弾くのも楽しいのですが、やはりマンドリンで合奏してもっとも良く響き、聴きばえがするのは、最初からこの楽器で弾くことを想定して作られた曲です。
それがあってのアマディ尽くしではないか、と想像する次第です。

とかいって、こんなの穿ちすぎで、ほんとは単純にセンセイの指示っていう可能性の方が高いですが。
というわけで、サッポロツ○サム高校マンドリン部の顧問のセンセイにおかれましては、ご指導お疲れ様です。
セイトさんたちは、廊下や控室等で会ったときも礼儀正しかったです。

高校生2グループの間は、○関楽器ミュージックスクールのセイトの皆さんでした。年齢的には高校生の2〜4倍くらいの層の方々かと思われますが、たいへん初々しい素敵な演奏でした。
こちらのセイトさんや、1ステージの最初だったんで聴けなかった道新文化セ○ターの教室のセイトさんの発表があるのは、いいですね。
そういう、若い方やマンドリンをはじめてそれほど年数の経っていない方々が年々上達される様子も、この後に出演されたK’○さんや、アンサンブル○らさんのように長く楽器を演奏されてきた方の円熟の演奏も、ともに聴けるのがこの演奏会の良いところだと思います。

大トリのプ○クトラム○花さんは、たしか札幌プ○クトラムアンサンブルの各パート首席奏者で構成されたチームだったように記憶しております。
演奏曲目はファルボの「田園写景」。
さすが大人数を擁する老舗団体の選抜メンバーだけあって、すばらしい演奏でした。
というか、この曲が各パート1名の計6名で弾けちゃうんだ! すごすぎる!

ファルボの曲は、この「田園写景」と「間奏曲」くらいしか知りませんが、どちらも大好きです。
どちらも人数やパートが足りない関係で、我々Sound-Holeで演奏するのは難しいというか不可能というかですが、
「間奏曲」についてはワタクシの脳内で美しくイデア化されすぎ、現実に(自分の技量で)弾くと常にガッカリするというよけいなオマケまでついております。
しかし、技量を高め、人数を集め、いつか弾いてみたいと思っております。

演奏がすべて終わり、マンドリン連盟ほっかど支部の代表のえらいセンセイ(昨年の「隔離された良さ」発言の方と同一人物)のアイサツがありました。
その中で、この演奏会の3つの良さが挙げられましたが、ものすご〜〜く予想通りの3つめは「自作曲の演奏と、その曲の他団体による演奏」でした。
いけやんテレまくり。良かったねぇ。
仲間が忙しい仕事の合間を縫ってコツコツと作った曲が、マイナージャンルのローカル演奏会とはいえ、観客演奏者全員の前でこんなふうに褒められるのは、とても嬉しいです。

ワタクシごとを書かせていただくと(いやワタクシごと以外書いてないんだけどさ)、今回は足台をしっかり持参し、直前のトイレの後に社会の窓をしっかり確認してからステージに立ちましたよ。


最後に、文章内でもたびたびリンクをはりましたが、あらためていけやんのblogこの演奏会の記事にリンクさせていただきます。
この演奏会について検索をかけたら、うっかりこのblogに来てしまった(特に関係者の)方におかれましては、上記のリンク先に飛んでいただけると、ここよりはマトモな記事を読めるのではないかと思います。